- 2020-5-11
- ブレイクタイム
- 仕事, サウンドクリエイター
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サウンドクリエイターになるために
前回は「サウンドクリエイターの仕事」についてお話しましたので、今回は「サウンドクリエイターになるために」というタイトルでこれからサウンドクリエイターを目指していく方やまだ初めて間もない方などに向けて、就職する為に習得しておきたいスキルや情報などを簡単にですが紹介していこうと思います。
あくまでも僕個人の見解なので参考程度に今後の活動に役立てて貰えたらと思います。
以下の内容で説明していこうと思います。
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DTMについて
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作曲について
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ミックスについて
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効果音について
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楽器の演奏について
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その他の準備について
■DTMについて
まずはDTMを扱うことが出来るかということです。
もちろん作曲や効果音の制作はDTMを使用して制作していきますので扱えることは必須です。これから始められる方などはDTMで使用するソフトは何がいいのか?などの疑問もあると思います。僕の経験上、主に使用されているDTMのソフトは「Cubase」が多いと感じました、その次に「Pro tools」という感じです。
会社によってはソフトを統一しているところもあれば、希望のソフトを導入してくれる会社もあります。
因みに僕の会社ではDAWも音源やエフェクトなども統一されていたので、サウンドチームはみんな同じソフトを使用していました。取引先のクライアントはサウンドチームがみな違うソフト、自分の希望のソフトを使用してたのでとても羨ましかったのを覚えています。
次に音源やエフェクトに関してどの種類のソフトを使用すればよいかですが、これは人それぞれという感じです、特にこれを使っておかなければならないという音源などはないので、予算や操作性など自分に合ったソフトを使用すればよいと思います。
就職活動などでソフトについて質問されることも多いですが、使用しているソフトが違うからと言ってそれだけで落とされることはありません。
DTMの操作をある程度できる人であれば入社後も新しいソフトを短期間で操作することは可能なので特に心配することもないです。
■作曲について
次は作曲がどれくらいできるかということです。
就職活動では作品の提出は必須となります、提出作品の形態は企業によってさまざまです。「自信のある作品を送ってください」という企業もあれば、「このテーマで制作してください」など、1曲ではなく複数の楽曲を求められることが多いので様々な曲調の楽曲を制作できるようにスキルアップしておきましょう!
時々「ロックが得意です」と言ってロック系の曲調ばかり作られている方がおられます、得意なジャンルをひとつ持っておくことは制作していく上での武器にもなりますし、その分野を掘り下げて追及していくことはとても良いことなのですが、逆にそれしか作れないとなると多様な状況や演出に対応することが出来なくなってしまいますので、仕事としてやっていく為にはやはり幅広いジャンルに対応できるよう様々な制作を心がけることも大切になってきます。
ちなみに僕も上に記載したようなタイプでした(笑)
ジャズとかさっぱりで分けわからん!みたいな・・・・。
ですが、少しずつ勉強しているうちにだんだん好きになってきたり、
新しい発見があったりするので苦手な分野でも頑張って勉強してみてください!
■ミックスについて
作曲が出来るようになると次に必要な知識は「ミックス」の知識と技術です。
作曲するときにいろいろな楽器の音を使って制作しますので、各楽器の音のバランスをとってより良い音に仕上げることをミックスといいます。
例えばドラムのキックとベースの音は同じ様な周波数帯域で音が鳴っているので、ベースの音を大きくするとキックの音が聞こえなくなることがあります。この様な状態をエフェクトを使ってうまく処理することによって両方の楽器をしっかり聞こえるようにすることを「ミックス」といいます。
これらの作業を各楽器で行い、全てのパートの音を、状況にあったより良い状態の音に処理していくという感じです。
このミックスの作業は主にレコーディングエンジニアの方などが専門でやられているのですが、サウンドクリエイターにも必要なスキルのひとつとなります。
エフェクトに関してはたくさんの種類がありますが、最初は基本となる「EQ」と「Comp」と「Delay」の3つを扱えるようにしましょう!
エフェクトは多種多様ですが、実は先に上げた3つのエフェクトの応用と考えることが出来るので、まずは基本の「EQ」と「Comp」と「Delay」から勉強することをお勧めします。
■効果音について
効果音に関しては、当たり前ですが作曲とはまた全然違った知識が必要になります。そして効果音制作に教科書はないです。僕の場合、効果音に関しては教わったことがないので、初めは見様見真似で制作しました。
やはりコツは音を真似て作ることから始めるのが良い勉強方法だと思います。
例えば好きなゲームの効果音でもいいです。その音を何度も何度も聞いて自分なりに制作していくことが効果音作りの近道だと僕は思います。そしてそれを繰り返すことで音の作り方が分かってくるので、効果音に関しては習うより慣れろといった感じでしょうか、現実系の音以外はシンセサイザーをかなり多用しますのでシンセサイザーを扱えるようになることは必須です。
シンセはいろんなメーカーから出ていますが、最初は1つのシンセを使っていろいろな音が出せるように練習していきましょう!
■楽器の演奏能力について
講師時代に学生から質問された事のひとつに「楽器が出来なくても大丈夫ですか?」という質問をよく受けました。
結論から話すと「楽器が出来なくてもサウンドクリエイターにはなれます」ですが、勉強しなければならないことが楽器が出来る人よりも多いのは事実です。
例えば楽譜の読み書きなども当てはまると思うのですが、何かしらの楽器を演奏したことがある人は、その楽器の練習を通して無意識のうちに様々な音楽的要素を学んでいます。その要素は音楽をやる上でとても重要なことだったりもしますので、演奏の経験がない方はこれらのことも学んでいかなくてはならないということです。
もちろん楽器が出来る方も勉強しています。例えば昔からピアノを演奏している方でも、ギターの演奏をDTMに打ち込むときはギターの音の並び方を勉強して打ち込んだりしています。
必ず皆さん何かしらの勉強をしながらサウンドクリエイターとして成長しているので、楽器の演奏が出来ないから無理だと考えるのではなく、他の人より少し勉強することが増えるだけと考えればいいのではないでしょうか。
あと、楽器が出来ないならDTMと同時進行でこれから始めていくのもいいと思います。
■その他の準備について
その他にも箇条書きですが、
- 希望する業界の知識は深めておく。
- 初級程度でいいのでエクセルやパワーポイントを扱えるようにしておく(企業では文書でのやり取りも多い為)
- コミュニケーション能力。
などの社会人としての能力ももちろん必要です。
簡単にですがサウンドクリエイターに必要なスキルを上げてみました。
サウンドクリエイターという職業は実力主義の世界なので会社に入っていちから勉強させてもらうということは一切ありません、就職活動でも競争率はかなり激しく、仕事をできるようになるまでに勉強することは沢山あります。
音楽を仕事にするということはとても大変なことかもしれませんが、サウンドクリエイターを目指す方は頑張ってください!
なかなか更新できていませんが、少しでも有益な情報を上げていこうと思います!
ではでは、本日はこの辺で・・・。