- 2020-5-6
- ブレイクタイム
- 仕事, サウンドクリエイター
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サウンドクリエイターの仕事
今回はサウンドクリエイターの仕事内容についてお話していこうと思います。
一言でサウンドクリエイターと言っても様々な仕事内容があるので、実際にはどんな仕事があるのか、簡単にではありますが僕が経験してきた内容も踏まえて紹介してきたいと思います。
今回は以下の4つに分類し説明していこうと思います。
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ゲームや遊技機への楽曲制作及び効果音制作
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アーティストへの楽曲制作及び編曲
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PVやCMへの楽曲制作及びサウンド制作(ナレーションの収録及び編集)
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講師業務
■ゲームや遊技機への楽曲制作及び効果音制作
ゲームとはみなさんがご存知の通りプレイステーションや任天堂スイッチ等のハードタイプから携帯用のゲームアプリなどがあります。遊技機とは所謂パチンコやスロットを指す言葉です。
会社員として働く場合とフリーランスとして働く場合とでは内容が変わってくるのですが、主な仕事内容を以下の4つに分けてみました。
- プロジェクト内容や進行などに関する打ち合わせ(外注との折衝)
- ゲーム中で使用する楽曲制作
- ゲーム中で使用する効果音制作
- レコーディング
などが主な仕事内容です。
1.プロジェクト内容や進行などに関する打ち合わせ(外注との折衝)
「プロジェクト」とはその名の通り「目標を達成する計画」のことです。
例えば「新しいゲームを作ろう!」となった時に「新しいプロジェクトを開始する」というような感じです。
余談ですが、ゲームの内容とプロジェクト名が全く違うことがあります。これは企業によって違うと思うのですが、例えば「パーフェクトバトル」というゲームがあったとしましょう、その続編の「パーフェクトバトルⅡ」を制作することになった場合、プロジェクトの名前を「パーフェクトバトルⅡ」と言わずにプロジェクト名を全く関係のない名前、例えば「シリウス」みたいな名前を付けてプロジェクトを進行したりします。これは制作情報がライバル企業に漏れないようにする対策の一つして行われていたりします。僕が企業で初めて仕事をしたときにこれを聞いて「なんかカッコイイ!」と思ってしまいました(笑)
打ち合わせやミーティング、会議についてはポジションや立場によって変わってきます。
制作がメインの方などは主に演出に対してプロデューサーなどと打ち合わせを行い、その打ち合わせの内容や指示に沿ってBGMや効果音を制作していきます。
プロデューサーやディレクターなどになるとサウンドチームの進捗報告や進行状況などプロジェクト全体に関する打ち合わせなども加わってきますし、外注にサウンド制作を依頼している場合などは、それらの対応業務にも携わります。
2.ゲーム中で使用する楽曲制作
世界観やイメージを印象付ける音楽を制作していくので作曲するジャンルは様々な曲調に対応することが必要です。派手な演出から落ち着いた演出など幅広く対応できる作曲技術を必要とします。
時には制作スピードも重要!
1曲を数日かけて制することももちろんありますが、数日で複数曲の制作を依頼されることもあるので制作スピードを要求されることもあります。
イメージやアイデアが浮かばないときなどは最悪ですね、時間だけがどんどん過ぎていって、メチャクチャ焦りますヽ(;´Д`ヽ)(ノ;´Д`)ノ
僕も何度も経験しています(笑)
3.ゲーム中で使用する効果音制作
効果音は1音でゲームの世界観やプレイヤーへの印象を与えるとても重要な役割を持っているので、BGMとはまた違った奥深さをもっていて面白いです。
演出やテーマによっても変わってきますが、効果音に関しては数えきれないほどの数を制作します、基本的には会社が用意してくれているライブラリーなどがあってそれらを使用して制作していくのですが、サウンドクリエイターのほとんどの方が自分独自のライブラリーを持っています。
シンセで制作したプリセットや収録した音など、独自のライブラリーを軸に音色を変えたりパターンを変えたりして制作していくことも多いです。効果音は作れば作るほど自分のライブラリーが増えていくので制作スピードや対応の幅も広がっていきます。
w(°o°)w おおっー!この音はどうやって作ったん?
( ̄+ー ̄)キラーン 教えない!
(; ̄Д ̄)なんじゃと?
みたいなやり取りも社内でありました(笑)
4.レコーディング
ゲームの演出で使用するセリフのレコーディングなども行いますし、もちろん作曲した曲で使用する楽器の生演奏を収録することもあります。
効果音の制作で必要な音をスタジオで収録することもありますし、もちろん楽器の演奏やナレーションもレコーディングスタジオを使用して収録します。
■アーティストへの楽曲制作及び編曲
こちらに関しては、経験が少ないので余り多くは語れませんが、参考程度にいくつか書いていきたいと思います。
事務所に所属している方とフリーランスで活動されている方とでは変わってくることもあると思いますが、まずはコンペに参加する場合から書いていきましょう。
まずコンペとは、音楽事務所やレコード会社などがテーマなどに沿った楽曲を募集をし、その応募の中から曲を選出する、言い換えれば楽曲オーディションのようなものです。
コンペと言っても大小さまざまでいろんなコンペがあります、もちろんコンペでは選考に残り採用されることが条件です。コンペの規模が大きければ応募数も多くなりハードルも高いですしレベルも上がってきます。
最近では完パケに近い状態で制作されることがほとんどです。歌のパートも仮歌として収録するので、自分で歌われる方はいいですが、そうではない方は依頼をしたりして対応しないといけません。
僕も数は少ないですかコンペには何度か参加しましたが採用されたのはほんの数回です、現実の厳しさを教わりました(笑)
次に事務所などに所属していれば編曲の依頼などもあったりします。
僕も事務所に所属していた訳ではないのですが依頼されたことがあります。作曲及び編曲も基本的には担当のプロデューサーやアーティストの方と打ち合わせをして制作していきます。
編曲に関する依頼の場合は様々なパターンがありました。
メロディーに簡単な伴奏が入っているだけの曲をアレンジして完成させるような制作や、ある程度出来ている曲の方向性やイメージを変えてアレンジするような制作などがありました。
これらはサウンドクリエイターというよりも作曲家と言ったほうが正しいと思います。もちろんサウンドクリエイターと作曲家の両方で活躍されている方もおられるので自信のある方はチャレンジしてみてはどうでしょう。
■PVやCMへの楽曲制作及びサウンド制作(ナレーションの収録及び編集)
PVやCMと言ってもTVで放送される大手企業のものやネット広告などが一般的ですが、その業界のみに配布される広告などもあります。一般の方が購入するのでなく、その業界に携わっている企業などや関連性のある会社などに向けて商品を宣伝するPVなどです。その他にも「私たちの会社はこんなことをやっています」というような企業紹介PVなどもあったりとPVやCMと一言で言っても様々な形態があります。
これらの主な仕事内容は
- プロデューサーや担当者との打ち合わせ
- 演出や映像に合わせた楽曲制作や効果音制作
- ナレーションの収録
などが主な仕事内容です。
1.プロデューサーや担当者との打ち合わせ
広告のイメージや方向性などの打ち合わせを行い制作に入ります。
2.演出や映像に合わせた楽曲制作や効果音制作
ゲームなどと違いナレーションがメインとなることが多いので、ナレーションを邪魔しないようなBGMの制作が多かった印象です。
POPな印象の曲や効果音をイメージに合わせて制作していく感じです。
イメージが大切なのでその媒体のイメージを崩さないようなサウンドを心がけて制作します。
3.ナレーションの収録
台本と映像をもとにナレーションを収録していきます。
セリフの話し方や言葉の発音などが適正であるかなどが求められることもあります。
時にはナレーターの人選も任されることもあります、声のサンプルなどを聞いてナレーターを選ばせていただくのですが、声質の印象でイメージも変わってくるので重要な役割です。
その他にも、PVやCMとは違いますが「教則DVD」のようなモノや「販促用音源」など様々な媒体があります。
■講師業務
様々な業界で経験を積み重ねるとそれらの知識や技術を活かして講師として仕事を請け負うことも可能になってきます。
非常勤講師の方は制作の業務と両立されている方も結構多いです、非常勤講師の場合は基本的に任された授業のみを担当しますが、僕の場合は学校の授業以外に年間授業計画のシラバスやカリキュラム等を依頼されたり、オープンキャンパスの学校説明にも対応した事もあります。
講師業務では専門学校以外にも音楽教室での講師などもあります。
音楽教室での講師と専門学校での講師とでは取り組み方やシステムが全然違いますので、講師業務を希望する方は自分に合っているほうを選びましょう。
以上が簡単ではありますがサウンドクリエイターの仕事内容です。
これらは僕が会社員として勤務していた頃の内容やフリーランスの時に経験したことを基に書いていますので、他の企業に勤めているクリエイターの方やフリーランスの方とは違ってくることもありますが、一例として参考にしていただければと思います。
今回はサウンドクリエイターの仕事内容を紹介しましたので、次回はサウンドクリエイターになる為に必要な知識やスキルの紹介をしてみようと思います。
ではでは本日はこの辺で・・・。