
DUAL FUNCTION CHORD & SCALE
今回は前回の「Related Ⅱm7 Chord」の続きで、「Dual Function Chord」(デュアルファンクション・コード)のお話をしたいと思います。
「Dual Function」とは「ふたつの部分からなる機能」という意味で、「Related Ⅱm7 Chord」が「ダイアトニックコード」の場合のみ「Dual Function Chord」となります。
※「Dual Function Chord」は頭文字だけを取って「DF」と省略して記載します。
前回説明した「Related Ⅱm7 Chord」は「Primary Dominant」を含めると全部で6種類あります。
この6種類の「Related Ⅱm7 Chord」の中に「DF」の機能を持ったコード進行があります。
■「DF」の機能を持った「Related Ⅱm7 Chord」
「A7」をターゲットにした「リレイティッド・トゥーマイナー・コード」
「D7」をターゲットにした「リレイティッド・トゥーマイナー・コード」
「Primary Dominant」の「G7」をターゲットにした「トゥーマイナー・コード」
■その他の「Related Ⅱm7 Chord」
「B7」をターゲットにした「リレイティッド・トゥーマイナー・コード」(ダイアトニックにないコード)
「C7」をターゲットにした「リレイティッド・トゥーマイナー・コード」(ダイアトニックにないコード)
「E7」をターゲットにした「リレイティッド・トゥーマイナー・コード」
※「Bф」はダイアトニック存在するがマイナーキーにおける「トゥー・ファイブ・ワン」の形で「ハーモニック・マイナー」の考え方となる為、コードを変えずに使用する。「DF」の定義は「トゥーマイナー・コード」なので「ハーフディミニッシュ・コード」は「DF」に当てはまらない。
以上が「DF」と「その他」の「リレイティッド・トゥーマイナー・コード」です。
では、ここからはスケールについてお話したいと思います。
これまで「トゥー・ファイブ」もしくは「トゥー・ファイブ・ワン」のコード進行を説明してきましたが、これらの「リレイティッド・トゥーマイナー・コード」を使用する目的は、実は「ドリアンスケール」を使用する為のコード進行となっています。
特に「ジャズ」などでは多用されるている演奏方法です。
因みに「DF」のふたつの機能とは、「ダイアトニック・モード」(スケール)と「ドリアン・スケール」のふたつのアプローチが可能ということで「DF」と名付けられたものと思います。
その他の「リレイティッド・トゥーマイナー・コード」では「ダイアトニック・モード」以外の音が使われる為、必然と「ドリアン・スケール」を使用することになります。
ただし「Bф」だけは「ハーモニック・マイナー」から来ているコード進行でもあるので「ドリアン・スケール」を使用するのではなく、「ロクリアン」もしくは「ハーモニック・マイナー」の「ロクリアン♮6」のスケールを使います。
説明が少し前後してしまい少し分かりずらかったかもしれませんが、
まとめると「リレイティッド・トゥーマイナー・コード」は「ドリアンサウンド」を得る為のコード進行だと考えてもらえればいいと思います。
ではでは、本日はこの辺で・・・。
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