
Voicing / Fourths
今日は、Fourths Voicing(フォース ヴォイシング)について話したいと思います。
よくブラスセクションなどで使用されているヴォイシングでもあるのですが、フォースヴォイシングとは、各音のインターバルが「P4th」もしくわ「トライトーン」の間隔で積み上げられたコードのことを言います。
「4th」間隔で積み上げられたコードは不協和音の要素はありますが、音と音の間隔が広いので程よい緊張感のあるサウンドを作り出します。
※「トライトーン」を含むコードでは、より強い不協和音の要素を持っています。
フォースヴォイシングには「5和音」「4和音」「3和音」と積み重ねる音の数によって一部方法が変わってきますので、ひとつずつ説明していきたいと思います。
まずは「5和音」から説明していきましょう!
最初に「5和音」のフォースヴォイシングを作る時の注意事項をあげていきます。
【ポイント1】
できるだけ「4th」間隔に音を配置し、可能な限りコードトーンである「1,3,5,7」の音を使用し、テンションを使用する場合は、基本的にアヴェイラブルテンションを使用すること。
※「セカンダリドミナント」や「MI」、「subV7」などは例外。
【ポイント2】
音をダブリングしない!
※オクターブ違いでもダブリングすることによってフォースヴォイシングのサウンドが損なわれることになります。
【ポイント3】
「3rd」のインターバルを出来る限り作らないようにする。
※「5和音」においてはコードトーンの「3rd」や「7th」の音を必ず必要とするので、状況によって「3rd」のインターバルを使うことも必要になります。
【ポイント4】
「ドミナント7th」のコードはトライトーンが含まれているようにしましょう。
※フォースヴォイシングにおいてもドミナントの特性である「トライトーン」は残すということです。
【ポイント5】
「m9th」のインターバルは作らないようにする。
※「セカンダリドミナント」や「subV7」などで使用するテンションなどは例外。
以上が「5和音」のフォースヴォイシングを作る時の注意事項となります。
以下は、これらを踏まえたフォースヴォイシングの例をいくつかあげておきましょう。
次は「4和音」でフォースヴォイシングを作る時の注意事項です。
「4和音」も基本的には「5和音」で作る時の方法と同じですが、「3rd」インターバルの作り方に注意が必要となります。
■どうしても「3rd」インターバルが必要になった場合は、コードトーンのトップもしくはセカンドの位置に「3rd」インターバルを作るようにしましょう!
※フォースヴォイシングの「4和音」は基本的なコードサウンドと比べると不完全なサウンドになります。
ではこちらも「4和音」でのフォースヴォイシングの例をいくつかあげておきましょう。
最後に「3和音」でフォースヴォイシングを作る時の注意事項です。
「3和音」でも基本的には「5和音」で作る方法を取り入れるのですが、
■「3和音」ではインターバルが2つしか存在しないので必ず「4th」インターバルで音を積み上げるということが一番重要となります!
※フォースヴォイシングの「3和音」もより基本的なコードサウンドと比べると不完全なサウンドになります。
以下が「3和音」でのフォースヴォイシングの例です。
以上が「フォースヴォイシング」の例となりますが、これら以外にも和音の形は作れますので、状況に応じてヴォイシングを作ってみてください。
「フォースヴォイシング」は特徴的なサウンドを持っていますが、様々なシーンで使用されているので覚えていて損はないと思いますよ!
では本日はこの辺で・・・。